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「3・11」中国大使館員の奮闘記─ (3)

 

「3・11」東日本大震災発生後、東京の中国大使館の全館員が、被災地にいる中国人の安否確認を最優先し、「人間本位に、外交は国民のために」の理念を実践し、日本の防震・救助活動の最前線で奮闘した。震災一周年を迎えるに当たり、本誌は当時、最前線で奮闘した大使館員の所感と記録の一部を5回連載としてお届けしたい。地震多発国の中日両国の官民があの震災の教訓を共有し、連携を深める一助になれば幸いです。ここで改めて、今なお被災地の再建に必死に取り組んでおられる日本の皆様に、心からの声援をお送り致します。

多くの同胞が支援申し出

中国駐日大使館広報部 姜琦

昨年の3月11日、東日本大震災発生後、中国国内と日本在住の数多くの中国人から、東京の中国大使館宛てに、被災地の人々へのお見舞いとボランティアとして救助活動に役立ちたいと切望するメールやファックスを寄せられた。その中から、メッセージの一部を紹介したい。

――尊敬する大使様。私は日本に留学している中国人学生です。個人としても同胞のために何かしたいと思います。大使館が24時間ホットラインを開設したとお聞きしましたが、人手が足りないのではありませんか。大使館に行って、電話交換の仕事をお手伝いしましょうか。私は横浜―東京沿線の小さな駅の近くに住んでいます。24時間いつでも結構ですので、ご連絡ください。

「3・11」大震災発生後、中国の大学生が積極的に中国各地の街頭に出て募金活動を行った(写真提供・中国駐日大使館)

――私は日本の長期就労ビザを持つ中国人です。勤務先の本社は仙台にあり、今回の大津波で海辺にある3工場のうち2工場が直撃されました。私自身は地震前に上海出張を命ぜられましたので、難を逃れました。現在、会社は操業を一時停止していますが、何かしたいと思います。長年日本で生活し、日本社会が提供してくれるサービスを受けています。その日本の方々が災難に見舞われた今、傍観してはいられません。仙台周辺の状況に詳しく、日本の運転免許を持っていますので、もし私が必要ならば、自費で日本に行き、全てそちらの指示に従います。返信を期待しています。

――日本で働いている中国人で、日本の医師免許を持っています。医学の専門用語に詳しく、日本社会や生活習慣を理解していますので、中国が医療救援隊を日本に派遣する場合、救助活動に微力ながら協力させていただき、中日友好に少しでも貢献したいと思いますので、よろしくご配慮ください。

――私たちは四川省にいますが、日本で地震が発生して以来ずっと、被災地の状況や被災者の方々の安否が気掛かりです。心から何かお手伝いしたいと思っています。これは口先だけでも、気まぐれでもありません。同じように大震災を経験した人間として、被災者の境遇や気持ちを大変よく理解できます。四川で大地震が発生した当時、各国、各国民の援助を受けました。だからこそ、何をしてあげたらいいかよく分かっているつもりです。被災地に赴いて、助けが必要なすべての人のお手伝いをしたいと考えています。私たちはすでに準備OKです。いつでも大使館の呼びかけに応じられます。

――特長。英語可、体力良好。いつでもご連絡を。

――来日18年。宿舎提供、通訳、物質的支援OK。ほかに何かできることがあれば、なんなりとご連絡ください。                        *  *  *   *  *  *  *  *  *  *  *  *   *  *  *  *  *  *

どのメッセージも素朴な書き方で、手短に希望を伝え、ごく一般的な人々の視点、ごく普通の人々の気持ちがにじみ出ている。私は当時、これらのメッセージを読むたびに、深い感動を覚えた。一つ一つ誠意に満ちた言葉に込められた万金に値する純粋な心情を感じたからだ。被災者に対する配慮や援助は彼らの仕事とは何の関係もないが、素朴な善意と同情心が他人の苦難をつい体験させたのかも知れない。彼らは豊かでもないし、たくましくもないが、それでもわれわれ大使館員とともに戦い、他人の不幸を軽くするために力の限り尽くしたいと熱望していた。彼らの一言一言から、われわれ中華民族の「吾が老を老として 、以て人の老に及ぼし…」という思想に込められている同情心と天下を救おうという心情を垣間見た。また、「一方に難あれば、八方が支援する」というスローガンは、4年前に大地震が襲った四川省汶川だけでなく、国境を越えたより幅広い範囲で通用することも立証できた。

災難は常に文明の偽装を剥ぎ、赤裸々な人間性を見せてくれる。普通の人々がくれた感動に感謝し、そこから民族の希望を見せてもらった私は、悔恨が残らないように仕事にまい進したい。

 

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