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日本人洋画家、北川地震博物館に作品贈呈

 

日本人洋画家、北川地震博物館に作品贈呈

 

震災からちょうど1年にあたる5月の12日、日本の洋画家・北後美智子さんによる北川地震博物館への作品贈呈式が北京で行われた。北川県の徐長法副県長、北川県文化観光局の林川局長、及び地元小学生の代表らがこの贈呈式に出席した。

北後さんは40年前から、芸術文化チャリティー活動を始めており、今回は、月と太陽をそれぞれ描いた「太陽力」と「月優心」の2作に詩をつけ贈呈した。

母親と兄が阪神大震災の被災者でもある北後さんは、「絵は無言で語りかけてくれる。見る人に勇気を与える。私の絵は、見た人に何かの役に立てば幸せ」だと話していた。北後さんはまた「月の光はやさしく、太陽は暖かく生命力を与えてくれている。明けぬ夜は一夜もなく、太陽が昇らぬ日は一日もない。人生には予期せぬ苦しみや悲しみがたくさんあるが、絶対に希望を捨てずに、一歩一歩元気を出し、生き抜いていただきたい」と作品に託した思いを語った。

北川県の徐長法副県長は感謝状を読み上げ、「大地震が北川県の文化施設を壊し、チャン族の精神的なよりどころに由々しい被害をもたらしたが、内外の支援と注目に感謝する。これからも力をあわせ、新しい北川を築き上げるよう頑張っていく。大地震からちょうど1年になる今日、心情はたいへん重々しいが、こうしたイベントに参加できること自体も、被災地の回復と社会各界の支援を現したもので、たいへん有意義だ」と語った。

北川県文化観光局の林川局長はチャン族の刺繍と大地震1周年の記念記章を北後美智子さんに贈呈した。

北後美智子さんは1945年、和歌山県生まれ。アメリカ、フランスなど30カ国で生活し、2007年に上海美術館で個展を開催したこともあり、その作品は国連本部や東京都防災センターなどに収蔵されている。

北川県は中国唯一のチャン族自治県で、大地震により死者が15645人、行方不明が数千人出ており、20万軒の家屋が倒壊するという深刻な被害を受けている。

 

「中国国際放送局 日本語部」より 2009年5月13日

 

 

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