People's China
現在位置: 2010年 上海万博日本館より

上海の街中から見た上海万博

 

2010年上海万博日本国家館館長 江原規由

上海万博も残すところ2ヵ月余りとなりました。連日40万を超える入場者と連日摂氏40度に迫る猛暑(8月13日は40度に到達)が続いていますが、久しぶりに地下鉄で上海の街中に行って見ました。

地下鉄ホームの壁に描かれた上海万博

上海の街中にはいたるところに万博を紹介する絵図や看板が、そして、地下鉄の車内にはずらりと並んだ海宝のデザインの付いたつり革が万博を盛り上げていたんだと改めて実感させられました。そう感じながらも、あと2ヵ月余りでこれらが姿を消すことになるわけで、一抹の寂しさえ覚えはじめてしまいます。

さて、何といっても、紅色の中国館と水色の海宝が万博広報の主役としてあちこちで目立っているなと思いつつ、地下鉄ホームの壁に目を向けると、一枚の絵看板が目に入ってきました。何回か来ているのに、この絵看板に気付かなかったのか、あるいは、新しく取り付けられたのかわかりませんが、なぜか、新鮮な感じがして電車が入ってくるまで見入ってしまいました。

この絵からどんな万博像をイメージしますか~地下鉄ホームにて

「より良い都市、より良い生活」は現代の桃源郷に迫れるか

その絵を見ていると、上海万博のテーマである「より良い都市、より良い生活」とはどんなイメージなのであろうかと、常々考えていた「問い」を解くヒントを与えてくれるようでした。その絵は、大きな草の葉と浦東の高層ビルを思わせるグリーンの絵柄が画面を覆い共に天に向かって伸びています。その中を、ピンクの巨蝶が4匹舞っています。

作者の意図とは異なるかもしれませんが、緑豊かな都市と自然が共生しピンクの蝶が悠々とのびやかに舞う風景に、「より良い都市、より良い生活」のイメージが少しつかめたように感じました。

葉のグリーンは環境色で、安全、安心、安寧を連想させます。

蝶のピンク色は太陽色で、クリーン・エネルギーを連想させてくれます。

蝶の舞う草木の根元には上海の街並がそっと佇んでいるかのような光景に、なにやらホッとするものを感じました。

古来より、地球上のどこかには桃源郷という理想郷があるといい伝えられてきました。その理想郷に行ったという人はいないようですが、上海万博の発信するメッセージである「より良い都市、より良い生活」が実現すれば、我々が住む地球は古人の夢見た理想郷に一歩近づくことになるのでしょうか。

 

人民中国インターネット版 2010年9月3日

 

 

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