People's China
現在位置: 2010年 上海万博パビリオン巡り

草原の文化に 内蒙古館

 

基本情報  
テーマ 都市発展の中の草原文明
位 置 Aゾーン

広大な草原、緑の帯のような森林地帯、見渡す限り果てしない砂漠。これらは人々が内蒙古に対して抱いているイメージである。パビリオンに入ると、内蒙古の古くからのシンボル的存在をすべて目にすることができる。なかでも館内の左側に展示されている六頭の「飛ぶように走る」大きな白馬の塑像は、精巧であり、姿がそれぞれ異なる。この六頭の駿馬を目の前にした来場者のほとんどが一緒に記念写真に収まりたがる。

パビリオン中央のフロアには、草原都市の原型「古列延(クリエン)」が見られる。スタッフの説明によれば、クリエンの原型は氏族社会にあり、それは軍隊の駐屯方式であったばかりでなく、一つの重要な遊牧方式でもあったという。クリエンの周囲には多くの宝が陳列されている。それは、遊牧民族文化と中原文化の融合を表した羊皮紙に描かれた元の上都遺跡図であり、また、八千年余り前の紅山文化遺跡から出土した「碧玉龍」、元代の青花磁器の「鳳首扁壷」などである。

葛健副館長によれば、内蒙古館は自然の風景、北方遊牧民族の創造の光輝く文化、草原都市の発展の脈絡の三つのアウトラインを中心に設計された展示品は東方文化を表現するだけではなく、西域文化の精華をも合わせて表現している。

内蒙古館のメインイベントは、隠れ家のようなホールに八十人を収容する座席が設けられた二百七十度パノラマスクリーンのシアターで行われる。アラシャ高原からやって来た七名の俳優が毎日交代で四回演技を披露しているが、毎回空席がないほどの人気だ。世界各地からの来場者は、一時間にわたる公演の中で、独特の魅力を持つ蒙古族の民謡「長調」、馬頭琴などの芸術の魅力を味わうことができる。このシアターは国際的にも最先端のデジタル映画技術を駆使し、さらに高度なポストプロダクト技術を通して、パノラマスクリーン映画とライブパフォーマンスを融合させているのである。それによって、内蒙古の広大で雄壮な美しさ、活気にあふれた自然の風景と数千年を越す歴史文化の脈絡、そして北方の草原都市独自の文明の発展過程を繰り広げてみせる。

 

人民中国インターネット版 2010年10月

 

 

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