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ボランティア派遣の影の立役者として

 

上海万博ボランティア協力実行委員会職員 今尾忠之さん

上海万博会場内で緑と白のユニフォーム姿のボランティアは、運営に欠かすことのできない存在である。万博ボランティアの導入は、2005年の愛知万博で行われた市民ボランティアの活躍がひとつの手本、と言われている。今回、愛知万博の理念を継承しようと、愛知を中心に日本各地や中国の留学先から日本人ボランティアが集結した。

1ヵ月ほどの短期間の募集で、150人の志願者から選ばれた75人が、正式に上海万博ボランティアとなった。7月下旬から8月にかけ、75人を2班に分けて各10日間の活動が行われた。そこには、愛知万博での思いを再度実現するため、影の立役者として尽力した上海万博ボランティア協力実行委員会職員の今尾忠之さんの姿があった。

――実現に至るまで困難も多かったと思います。第1班の活動が終わった今も感想はいかがですか

安堵の気持ちでいっぱいです。積極的に、よく活動しました。今回の日本人ボランティアの募集では、「中国語または英語で一般的な日常会話・読み書きができること」がひとつの選考基準でした。しかし、実際に現場ボランティアで使われたのは、ほぼ中国語です。英語希望の人たちは応対が限られてしまうため、非常に心配しましたが、案内に必要な中国語を一所懸命勉強して、中国のお客様にできる限りの対応をしてくれました。

感想は大きく二つ。まずは、上海万博事務協調局ボランティア部の関係者と宿舎を提供していただいた上海第二工業大学への感謝です。受け入れ体制なくしては、今回の活動は絶対に実現しませんでした。また、とても温かく、私たち日本人メンバーを迎えてくださいました。宿舎は至れり尽くせりの素晴らしい応対と設備で、言うことなし。二つ目は、日本人ボランティアへの感謝です。事務局側として、この場を提供できたことは本当によかったと感じています。愛知万博での感動を、上海でも感じてほしいという気持ちで活動を進め、苦節5年間の取り組みがようやく報われました。

――2005年の愛知万博閉幕から、きょうまでの約5年間、どんな道のりでしたか

私は愛知万博の開幕前、2002年初めに市民活動との関わりで「愛・地球博(愛知万博)ボランティアセンター」設立のための意見交換会に参加、同年12月の設立時に発起人の一人となって、研修プログラムの立案から携わり、05年の開幕に至るまでのべ3万人のボランティアスタッフに研修を実施しました。閉幕後は、活動の理念継承のため06年3月にNPO法人「愛・地球博ボランティアセンター」を設立し、職員になりました。

上海とは愛知万博閉幕以後ずっと毎年情報交換を行いましたので、09年5月に上海万博事務協調局から、日本のボランティア団体受け入れの承諾を得ることができました。09年12月に「一般社団法人 上海万博ボランティア協力実行委員会」を設立します。今年4月に正式締結を行い、以後、運営の中心で携わってきました。

日本では4月下旬から、定員100人の上海万博ボランティア希望者の募集をかけました。基準は中国語か英語の一定レベルを満たした方で、5月末日で締め切り、150人の応募がありました。その中から百人を選抜し、仕事や一身上の都合、体調不良などでのキャンセルもあったのですが、75人のメンバーを今回無事送り出すことができました。

その数カ月間は非常に苦労しましたね。特に申請に関しては、国情も異なるため、戸惑うことも多々ありました。それだからこそ、双方の理解をすすめて、万全の体制で臨むことができ、思いの深いものになったのでしょう。

――今回のボランティア活動は今後の日中友好関係において、どのような影響を与えると思われますか

第一に、愛知万博での思いを上海万博につなぐことで理念の継承ができたこと。一方の希望だけでは成立しませんから、お互いの思いが重なって実現できたことに大きな意義があります。第二には、人的交流です。日本人ボランティアは中国人ボランティアの真摯な姿勢に学んだことも多いのではないでしょうか。日本人としてのマナーや自覚も、参加したボランティアたちは再確認したはずです。今回初めてボランティア活動に参加した人も多く、本当に貴重な時間を過ごしたと多くのボランティアが語ってくれました。それぞれがこの経験を人生の糧としてほしいですね。(文・写真=岡田紘幸)

積極的に来場者と接して会場を案内

みんなで力を合わせれば大丈夫

控え室には日々書き込まれた紙でいっぱいに

すぐ言いたい中国語を手に書いて覚える人も

日本人ボランティアの存在をアピール 

 

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