幸せで住みやすい都市建設
陳珂=文
2000年以前に建てられた都市部の老朽化した小区(団地)21万9000カ所の改修は、「十四・五」期間に定められた重要な民生目標の一つだ。5年の計画が終わったいま、この民生プロジェクトは計画を上回る温かな結果を出した。「十四・五」期間で中国は24万カ所余りの老朽化小区を改修し、4000万世帯以上1億1000万人を超える住民に恩恵を与えた。
生活環境を向上
「改修前のこの小区は多くの老朽化した小区と同様、設備も上下水道も古く、緑も少なく、散歩をしたくとも条件が整っていませんでした。今では部屋に断熱材が使われ、冬でも25度ぐらいの室温を保っています。花壇が設けられ、休むためのベンチや子ども用遊具も置かれました。これら親切な改修は、高齢者と子どものニーズを本当によく考えていると思います」。北京市石景山区苹果園街道に住む劉さんは小区の変化を感慨深く語った。

苹果園街道の修繕は中国の老朽化小区改修における一つの縮図だ。21年に「十四・五」計画綱要が老朽化小区改修を国のトップダウン設計に盛り込んだことで、この民生プロジェクトは部分的な修繕にとどまらず、より深いレベルの都市発展理念と強く結び付けられるようになった。昨年に都市再生行動の体系的な綱領である「都市再生行動の持続的な推進に関する意見」が打ち出され、老朽化小区改修は都市再生の八大任務の一つとして明確に位置付けられ、改修業務をより深く進めるための政策の準拠を与えた。
「この5年で私たちは都市再生の実施に力を入れ、住みやすい部屋・社区(コミュニティー)・市街地の建設を統一的に推し進め、歴史文化の保護と継承を強化し、都市ガバナンスの効力を向上し続け、都市の空はさらに青く、水はさらに清く、環境もさらに美しく、人々は都市でいっそう便利かつ快適で豊かに暮らせるようになりました」と住宅・都市農村建設部部長の倪虹氏は語る。
一連のデータが「十四・五」期間における老朽化小区改修の充実した成果を物語っている。全国の老朽化小区で13万基以上のエレベーターが新設され、380万台分の駐車場が増え、約8万カ所の高齢者福祉・保育施設ができ、文化レジャー施設・スポーツ施設は3100万平方㍍広がり、地下管網の更新・改修は50万㌔に及び、都市緑道は12万㌔建設された。これら実際に分かる変化は老朽化小区の不足を補うばかりか、住民の生活の質を飛躍的に向上させた。
都市を持続的に再生
「老朽化小区改修と他の工事の最大の違いは、住民が入居したまま施工する『居たまま工事』であり、家の中に入って工事をするため、調整作業の範囲が広いということです。エレベーターの設置も、住民の意見をまとめるのは容易ではありません。駐車場の増加にしても、適切な場所はなかなか見つかりません。特に上下水道の改修については、全住民の同意の上でようやく全体的な施工に入れるのです」と苹果園街道都市管理弁公室課長の周岩氏は改修における困難を率直に語った。
改修の過程における一連の問題に対し、「都市部老朽化小区改修活動の全面的推進に関する指導意見」などの政策が適宜発表され、地域に合った対策と的確な実施を堅持し、住民の自発性を尊重し関係者各方面の参加を促すなどの基本原則が明確に打ち出され、各地で経験を積むことを模索するよう指導された。
「プロジェクト開始前、苹果園街道は社区と管理会社をまとめて小区に対する全面的な実情調査を行いました。アンケートや戸別訪問、座談会などで住民のニーズを理解し、意見を聞き取り、改修工事が人々の生活のニーズに沿うことを確保しました。工事中は毎週『住民対応日』を設け、設計や施工、政策などに疑問がある住民が関係者に直接相談できるようにしました」と周氏。
住民の要求を満たした次は、資金をどこから調達し、改修後の管理をどのように持続的で効果的にするかだった。これについて倪氏は、住宅・都市農村建設部はメカニズムの革新を続け、政府と住民、社会が改修資金を合理的に分担するメカニズムをつくったと述べた。具体的には、中央が資金補助を行い、特に基礎的な改修を重点的に支援した。そして「受益者が出資する」の原則に基づき、住民は直接出資や住宅専用修繕積立金(補填・継続)の使用、小区の公共の利益の譲渡などによって出資に参加できる。さらに所有権を持っていた機関が、すでに地域に引き渡した元従業員用住宅小区の改修に対して資金などの援助を行うことを奨励している。「どの項目も緻密に計算されていて、自らの資金のバランスを確保し、運営管理を持続可能にしています。改修後の小区を『よく改修された』だけでなく、『長く管理』できるようにし、真の意味での持続的かつ効果的な運営を体現しています」と倪氏は述べた。
「このように政府が基盤となり、住民が分担し、所有権を持つ機関が責任を持つというモデルは、老朽化小区改修の資金問題を克服するばかりか、『受益者が負担する』という公平な原則も体現し、住民を改修の『傍観者』から『参加者』と『受益者』にしたのです」と周氏は言葉を結んだ。
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