革新開放で対中認識に変化
劉雪雲=文
2008年、当時5歳だった大堀理緒さんは両親と共に北京でオリンピックを観戦した。それが彼女にとって初の訪中だった。23年、彼女は北京の中国伝媒大学の漢語国際教育を専攻する留学生として、中国での学生生活を正式にスタートした。
どうして中国にしたのかという質問に対し大堀さんは、自分一人で決めたのではなく、両親の強い後押しがあったと語る。かつて中国でビジネスをしていた両親にとって、中国は世界で一番成長が早く、変化が大きい国であり、無限の可能性が広がっている。そして中国での学生生活が3年近く経ったいま、彼女は両親の先見の明を本当の意味で理解した。
急速に変化する中国
今年はタイ人の林青(チラッチャヤ・ナムウォン)さんが成都大学外国語学院タイ語学科の外国籍教師として成都で暮らして6年目となる。成都で大学教員になる前は、重慶で4年間勉強していた。
彼女が初めて重慶に来たとき、直行便がなかったため、成都の空港を降りてからバスに乗り換えて重慶の大学へ向かうしかなかった。その疲れた長旅は今なお記憶に新しい。しかしそれからわずか2年後、林青さんが修士号を取るために再び重慶を訪れたとき、交通状況は一変していた。タイのバンコクから重慶までの直行便ができたばかりか、重慶からプーケットといった観光都市への直行便まで増えた。

世界とつながる「玄関口」として、中国国際航空はハブ建設を不断に完備している。「十四・五」期間で国際路線の就航都市は824組に及び、海外83カ国213都市との間で航空路が開設された。
中国の各都市内における交通の変化も同様に際立っている。レバノン出身の国際ニュース記者ファウジー・ブー・ディアーブさんは仕事のためにこの2年で頻繁に中国を訪れているが、多くの都市で交通ハブと市街地中心部とのシームレスな接続が実現されていることが強く印象に残っているという。張り巡らされた地下鉄とバスのネットワークにより、空港、鉄道駅、あるいは高速鉄道駅のいずれから出発しても、都市の中心部へ効率的にアクセスできるのだ。
デジタル化で便利に
科学技術の波が世界を席巻している昨今、各国は共に著しいハイテク革命を経験している。中国を訪れた多くの外国人は、わずか5年で中国が技術面で急速な更新を遂げたばかりか、ハイテクが仕事と生活に深く溶け込み、日常的な買い物から公共サービスまでデジタル化がどこにでも応用されていることに驚きを隠せない。
中国の高度なデジタル化生活を経験した林青さんは、たまにタイに帰国すると「なじめない」と感じ、中国ではスマホから気軽にミルクティーを注文できたことをなつかしむ。画面を何度かタップすれば、帰宅途中に受け取ることが可能で、行列に並ぶ手間を省けた。さらに中国のスマホ決済は詳細な利用履歴を自動で生成してくれるから、支払いの正確性を確保でき、安心できた。
近年、中国は一連の措置を打ち出し、海外ユーザーの決済の最適化を続けている。現在、外国人は自国の携帯電話番号、銀行カードなどがあればモバイル決済を開通できる。そのほか、アリペイとWeChatペイの海外カード決済の1回当たりの取引限度額が1000㌦から5000㌦に、年間累計取引限度額が1万㌦から5万㌦に引き上げられた。
中国外文局アジア太平洋広報センターで働くブラジル人専門家のラファエルさんは、中国は便利な生活とモバイル決済システムの構築において多くの先進国を上回っているという見解を述べた。「DeepSeekなどのAIツールや、ホテルのロボット、インテリジェント配送車両などは、中国の小さな都市でも万物のネット化(IOE)が現実になることを示しています」。これらデジタル化応用は、中国が都市運営、金融サービス、国際貿易、クロスボーダー相互接続などの分野で高度なスマート化レベルに到達したことを十分に証明していると彼は考える。
ますます大きくなる開放の扉
林青さんが近年最も強く感じていることは、家族の訪中がますます簡単になっていることだった。
中国は23年からビザ免除措置対象国の範囲を拡大し続けるとともにトランジットビザ(10)免除政策をいっそう最適化した。昨年末までに中国は48カ国に一方的なビザ免除を実施し、29カ国に包括的ビザ相互免除を行った。トランジットビザ免除政策の対象は55カ国に拡大され、入国できる出入国検査所は65カ所に増え、条件を満たす者はビザ免除で入国後240時間(10日間)滞在できるようになった。
林青さんの家族は彼女に会いに中国に来られ、さらに観光までできるようになった。四川の四姑娘山や九寨溝などが希望旅行先だ。
ラファエルさんは周囲の外国人友達の「変化」に気付いた。20年以前で彼が仕事以外で会う外国人は中国生活を体験しに来た若い外国語教師ばかりで、彼らの大半が中国での滞在を人生における一つの行程としか見なさず、中国に長く留まる気はなかった。しかし23年以降、中国に移住する外国人の中に、エンジニアや科学者など高度技能を持つ専門家がますます増えていることに気付いた。彼らは往々にして専門技術と抱負を持って中国の大学や研究機関、ハイテク企業などに来ている。
「十五・五に関する建議」は、開放によって改革・発展を促進し、世界各国とチャンスを共有し、ともに発展すると打ち出している。昨年、中国は一般ビザのカテゴリーにKビザを新たに設けた。これは外国の若手科学技術人材の訪中を円滑化するために特別に発給されるものだ。
「レバノンは欧州とアフリカの境界に位置し、私たちは常に西に向かって進むことに慣れていました。過去数年で、多くの同僚や友人が何度も中国を訪れ、かなりの人数が中国で起業しています。『一帯一路』イニシアチブは、私たちの『シルクロード』に対する集合的記憶を呼び覚まし、西洋はもはや私たちが注目する唯一の焦点ではなくなりました」とブー・ディアーブさんは語る。
中国に対する世界の認識はいま刻々と深く変化している。ブー・ディアーブさんは次のように考える。中国は過去、グローバルな視野の中で、「世界の工場」や安価な商品の代名詞として見られていた。しかし今日、中国はAI、電子チップ、ロボット技術などの先端技術によって、全く新しい国際的名刺を作り上げた。急速に発展し、継続的に革新し、積極的に開放する中国が、今、世界に見られつつある。