国際ルールと合致する中国の開放の新たな実践
中国外文局副局長 于運全=文
海南省に中国の特色ある自由貿易港を建設することは、中国のハイレベルな対外開放の推進、さらには経済のグローバル化に加わり、その後押しをするための重要な措置である。これまでの模索と推進を経て、海南自貿港の政策体系は着実に築かれ、海南島全体を関税ゼロにする「封関運営」は開放型の制度が設計段階から全面的な実施段階へと進んだことを象徴している。

1月18日、海南自貿港で「封関運営」が始まって丸1カ月となった。海南省の関連部門の説明によると、「封関運営」から1カ月の実施状況は安定的かつ秩序立っており、物流や人の流れ、資金の流れなどの流動効率が高まり、幸先の良いスタートを切った。この進展は中国の制度型開放の具体的な表れであり、さらには現在グローバル経済の成長が鈍化する中、地域および世界経済に新たな活力をもたらしている。
対外開放の玄関口の構築
海南自貿港建設の目標は、中国の新時代における対外開放の重要な玄関口を築き上げることにある。この位置付けは海南省の地理的および経済的条件に由来するものであり、中国による改革開放の深化という全体的枠組みとも合致している。
海南省は太平洋とインド洋を結ぶ海上交通の要衝に位置し、中国の国内市場と東南アジア市場をつなぐ重要なハブとして、際立った地理的優位性を有している。また、豊かな自然環境と生態資源も、経済発展の良好な基盤となっている。経済特区としてのこれまでの経験を踏まえつつ、自貿港政策によって、海南省には新たな成長の原動力がもたらされている。
現在、海南省は「海南自貿港建設総体方案」ならびに関連する法律・法規に基づき、現代化産業体系の建設を加速させ、制度の統合型イノベーションを推進し、ビジネス環境を最適化しており、その狙いは国内外の企業にとって双方向の投資と経営の重要なハブとなることにある。ある海外メディアは、海南省は税収と貿易の円滑化政策により、東南アジアの商品を中国市場に輸入する上での重要なルートとなることが期待されていると報じた。
要素の流動を促す政策体系
海南自貿港の政策体系の核心は、制度設計による企業コストの削減と運営効率の向上にあり、その主な特徴としては、「ゼロ関税、低税率、簡素な税制」に加え、貿易・投資・資金・人員・運輸の自由で円滑な流れ、データの安全で秩序ある流動が挙げられる。
「封関運営」開始後、海南省は「一線開放、二線管理、島内自由」という税関管理・監督モデルを実施している。ある関連業界内の人物は、この取り組みは貿易管理をより緩やかにし、要素の流通をよりスムーズにし、越境資金の流通をよりスピーディーにし、人的往来をより便利にするものだと指摘した。
税制改革は制度型開放の鍵となる部分である。海南省財政部門の説明によると、「封関運営」の開始後に多くの税収政策が最適化された。「ゼロ関税」の適応対象となる商品のリストは1900品目から約6600品目へと大幅に拡大された。また、恩恵を享受する事業者の範囲がいっそう広まり、海南島全体における各種の実際の輸入ニーズを有する事業者をおおむねカバーした。さらに、条件が合致する事業者の間で貨物の非課税での流通が可能となり、加工付加価値増加による関税免除政策の使用条件もより緩和された。
データによると、「封関運営」開始から1月17日までの間に、わずか1カ月で海南自貿港の「ゼロ関税」政策を享受する事業者数は新たに1万以上増加し、貨物の輸入総額は前年同期比38・9%増の7億5000万元に達した。
それと同時に、海南自貿港は全国初の越境サービス貿易のネガティブリストを打ち出し、22項目の市場参入特別緩和措置を発表し、全国で最も短い外資参入ネガティブリストを実施している。これらの制度配置は人、物、資金、データの流れなどの流動効率の向上に寄与し、引き続き開放を拡大する中国の制度上の実践を示すものだ。
国際的なルールへの適合
海南省は「海南自貿港法」に基づき、国際的な経済・貿易ルールの発展およびグローバル経済ガバナンスの変革のすう勢に能動的に対応していく必要がある。そのため、海南自貿港は自らの位置付けを踏まえ、国際的な高水準の経済・貿易ルールに対応し、知的財産権、競争政策、政府調達、環境保護などの分野におけるルールの整合を推進し、透明性があり、公平で、予測可能なビジネス環境の構築に力を注いでいる。
具体的な実践としては、海南省は環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)、デジタル経済パートナーシップ協定(DEPA)などの高水準な国際経済・貿易協定との整合性を重視すると同時に、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の質の高い実施により、自貿港政策が相乗効果を生み出すよう後押ししている。
加えて、海南省は制度設計の面でも世界の経験を幅広く参考にしている。例えば、「ゼロ関税、低税率、簡素な税制」などの政策はシンガポール、ドバイ、中国の香港特別行政区といった国際自由貿易港で行われているやり方を参考としている。また、税制設計や仲裁メカニズムなどの面で制度革新を進めており、その例としては臨時仲裁制度を導入し、ビジネス上の紛争に国際ルールに適合する解決手段を提供していることが挙げられる。
これらの模索は、中国によるハイレベルな対外開放の推進のための持続的な努力を示すとともに、海南自貿港が国際的な影響力を持つ開放プラットフォームとなる上で制度面でのサポートをもたらしているのである。
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