日本各界の関係者が平和と反戦の思いを表明

2025-07-03 16:14:00

在日本中国大使館は先ごろ、中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利80周年記念レセプション「歴史を銘記し、平和を守る」を催した。レセプションには、日本各地から30余りの平和友好団体の代表、各界の関係者など計300人以上が出席した。日本各界の代表は発言の中で、植民地支配と侵略の歴史を反省するともに、歴史を銘記し、平和を大切にするという共通の思いを表明した。人民網が伝えた。

日本国籍で元解放軍兵士の元木光子氏は「私は今日、在日本中国大使館開催の80周年記念行事に参加するために、徳島県からはるばる飛行機で東京にやって来た。実は最近、両脚を骨折し、病院の先生からは行事に参加するのは無理だと言われたが、どうしても行きたくて、自分の意思で、『この会にどうしても参加したいので行きます』と先生に無理を言った。招待を受けてから、夜も眠れないくらいうれしく、喜んでいた。『歴史を銘記し、平和を守る』という言葉にとても感激している。私が車椅子に乗って移動する姿を見て、あんな『おばあさん』がよたよたとこんな立派な会に参加していると思った人もいるかもしれないが、私は本当にうれしくてたまらない。みなさんにお会いできたことがどんなにうれしかったか、言葉では表現できない。私はすでに97歳になり、あと何年残っているか分からないが、自分が生きている間は、必ず平和を守って、平和のために一生懸命頑張りたいと思っている。残された人生を、平和を守り、歴史を銘記し、日本人として、多くの中国の友人達と手を携えて、今後とも平和を守るために一生懸命頑張っていきたいと思っている」と語った。

日本国籍の元解放軍兵士・元木光子氏(提供・在日本中国大使館)

社民党の福島瑞穂党首は書面による挨拶で、「日本軍国主義の中国に対する過去の数々の侵略の暴挙を決して忘れることなく、歴史にしっかりと刻み、後世に伝えることは、再び同じ過ちを繰り返さないという、今を生きる私達の責務であり、決意である。しかし、現在ありもしない『台湾有事』を持ち出し、中国を敵視し、日本の軍事力を強化することは、まさに歴史に逆行する愚行であり、社民党は断固反対する」とした。

「村山首相談話を継承し発展させる会」の藤田高景理事長は「村山富市元首相が発表した『村山談話』は、日本軍国主義による侵略戦争と植民地支配がアジア諸国の人々に甚大な被害と苦痛を与えた歴史を深く反省し、不戦の誓いを世界に向けて宣言したものだ。政府として、『痛切な反省の意』を表し、『心からのお詫び』の気持ちを表明した。一方、指摘しなければならないこともある。『村山談話』発表後も、日本の与党の閣僚や高級幹部は絶え間なく、歴史改竄主義・歴史修正主義的発言を繰り返している。日本の一部の保守・右翼勢力の中には、良識的な日本人が行っている歴史への反省を『自虐史観』と揶揄する向きもある。これは大きな間違いだと断言しておかなければならない。過去に日本はアジアに何をしたのか、その償いは果たしたのか、過去のけじめは受けたのかを、謙虚に問い続けることこそ、日本の名誉を保持する道だと言わねばならない。著名な評論家の加藤周一氏が指摘したように、『歴史の歪曲は百害あって一利なしだ。それは、日中友好関係を最も深く傷つける。それはまた、日本人の誇りをも傷つける。日本人の誇りは、過去の過りをごまかして言いつくろうことにあるのではなく、自らそれを直視し、批判して、たじろがない勇気にこそ、日本人の誇りはあるはずだ』」と述べた。

「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」の飯田弓子代表は、撫順戦犯管理所で新たに生まれ変わった日本人戦犯について語った。「戦後、千人近くの日本人戦犯が撫順戦犯管理所に収容された。管理所の職員は皆、日本の侵略者に深い恨みを抱く戦争の生き残りだったが、彼らは憎しみを見せず、強制労働を科すこともなかった。戦犯達は彼等から『人とは何か』『人としてなすべきことは何か』を学んだ。戦犯達は翻然として悟り、自らの犯した罪を認識し、全員が裁判で罪を認め、日本帰国後は生涯にわたり行動によって罪を償い、日本の犯した侵略の事実を語り、日中友好のために奔走した。これが『人類の歴史における奇跡』と呼ばれるものであり、『撫順の奇蹟会』という名の由来でもある。私は鞍山生まれで、かつては自分が被害者だと思っていた。実は、私の父は日本の中国侵略で『満州』に来た『昭和鉄工』で働いており、私の両親が中国東北部の地を踏んだ時から、私達は侵略者だったのだ。私はこのような思いを抱きながら、引き続き戦犯の悔悟の声を伝え、日中の世代を超えた平和のために努力していく」と述べた。

「自主・平和・民主のための広範な国民連合」の羽場久美子代表世話人は「戦後80年を迎える今、私達は日本の侵略戦争と植民地戦争の歴史をまず深く反省し、謝罪したいと思う。今や、世界は大転換を経験しつつあり、アジアの時代が到来しつつある。中国をはじめとするBRICS諸国、グローバル・サウスが大きく成長していることは、誰の目にも明らかだ。『一帯一路』(the Belt and Road)共同建設イニシアティブという近隣国とともに発展するという理念が、今の中国の発展と世界における『グローバル・サウス』の時代を作り出したと言っても過言ではない。また、日中友好協会や自治体の協力、青年間の交流によって、市民から、若者から、自治体から平和をつくる『日中不再戦』の動きが日本全国で広がっている」と語った。

民間団体「緑の党」の対馬テツ子代表は「最近、若者達を見学のため中国に派遣したが、彼らは日本軍国主義による『三光作戦』や細菌戦といった残虐な加害の歴史に強いショックを受けていた。若者達は、深く反省し、このような歴史の悲劇を絶対に繰り返させないことを、次々に誓った。現在、日本の一部勢力は真実が公になることを望まず、加害の歴史を力の限り歪曲している。私達は、日本社会が同じような過ちを犯さないよう、歴史を直視する後押しをしていきたい。今後も引き続き、本当の歴史を知るよう、さらに多くの日本の若者を中国に派遣していく」と述べた。

日本人の元八路軍兵士の遺族である小林陽吉氏は、小林氏の父親が八路軍の日本人兵士となり、教育を受けて思想に目覚め、中国侵略戦争の罪深い本質を認識し、最終的に転向した経緯を語った。小林氏は「私には『日本八路』の二代目として、父の遺志を継ぎ、戦争に反対し、平和を守り、日中友好に尽力する責任と義務がある。八十年前の戦火は遠ざかったが、日本はこれまで以上に過去の歴史から教訓を認識しなければならない。日中両国は隣国であり、両国民の間には数千年にわたる伝統的な親善がある。だが、日本帝国主義が中国を侵略したことを、事実として、当然世界に公表し、人々にしっかりと記憶させる。一つの民族の反省は他の民族の寛容よりも重要だ。勇気を持って反省する国こそ、本当に世界中から尊敬される国だ」と語った。

「日本留用人員」(戦後、中国共産党や八路軍などのために中国に留め置かれた技術者など様々な職種の日本人)」の子孫である、著名な通訳の神崎多実子氏は「日本各地で日中友好団体が雨後の筍のように次々と立ち上がり、長年それぞれが独自に努力を続けてきた。中国大使館が、こうした一見ばらばらの日本の小規模な友好団体を招待し、このような盛大な催しを開いてくれたことに感謝する。私は大いに鼓舞され、平和友好事業に生涯取り組む信念をさらに固めた」と述べた。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年7月1日

 

 
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