アジア太平洋経済に確実性をもたらす中国

2025-11-03 17:08:00

中国は来年、アジア太平洋経済協力(APEC)会議を主催する。中国がAPECの議長国となるのはこれが3回目。開催地に決まった深センは、上海と北京に続き中国で第3の「APEC都市」となる。

地図上でこの3都市を結ぶと、ちょうど一つの「三角形」が現れる。これはまさに、中国経済の発展を牽引する3大成長軸である「長江デルタ」「京津冀(北京・天津・河北)」「粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)」を象徴している。

3度の開催は、世界に融け込み、開放を深化させてきた中国経済の歩みとシンクロしている。

今回、改革開放の窓口となってきた都市である深センを2026年APEC会議の開催地に選んだことには、新たな時代の深い意味がある。

「粤港澳大湾区」の建設が加速し、世界市場における存在感がますます高まっている。APECメンバーは、深センの主要な貿易パートナーだ。このような経済貿易上の結びつきは、他に代えがたいものだ。

世界的に保護貿易主義が強まり、一国主義的な措置が頻発する中、中国最大の貿易都市である深センを開催地に選んだことは、より高水準の対外開放をさらに推し進める中国の決意を示すものだ。

2025年第1~3四半期(1-9月)、北京・天津・河北地域の輸出入総額は3兆5100億元(1元は約21.7円)に達し、全国の10.4%を占めた。このうち輸出は1兆700億元で、同期の過去最高を更新した。

長江デルタ地域の輸出入総額は12兆6200億元に達し、全国の37.6%を占め、こちらも同期の過去最高を記録した。

「粤港澳大湾区」の大陸部9都市の輸出入総額は6兆7700億元に達し、ハイテク製品の輸出は10.6%、「新三種の神器」(電気自動車、リチウム電池、太陽電池)の輸出は30.6%増加した。

3大成長軸における開放の実践は、中国とアジア太平洋との協力を支える堅固な基盤を形成している。2025年第1~3四半期、中国のAPECエコノミーとの輸出入額は19兆4100億元に達し、輸出入総額の6割近くを占めた。

3大成長軸はそれぞれ重点分野を持ちながらも、互いに支え合っている。3地域はまるで三角支柱のように、中国経済の強靭性と活力を共に支えている。

中国が描くこの「三角形」は、質の高い発展に絶え間ない原動力を与え、アジア太平洋経済、さらには世界経済にも、より多くの確実性をもたらすだろう。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年11月3日

 

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