中国の軍事パレードで空を舞った8万羽のハトはどこから来た?

2025-09-08 17:03:00

今月3日午前に行われた軍事パレードの最後には、平和の象徴であるハト8万羽が空に放たれたほか、カラフルな風船が空を舞った。

北京市伝書鳩協会の孫鵬秘書長によると、健康状態に優れ、しっかりした体つきのハト8万羽はいずれも北京市の伝書鳩協会の会員から提供されたという。2日午後から、会員はハトを連れて、東城区や西城区、豊台区、房山区などの10区から出発して、各区の受付ポイントに行き、ハトの引き渡しを行った。その後、それぞれの区の伝書鳩協会が、1羽ずつチェックした上で、全てのハトをトラック12台に分乗させた。

そして一夜明け、軍事パレードの最後に一斉に空に放たれた。

北京市で盛大に行われた中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利80周年記念大会で放たれたハト(9月3日撮影・牟宇)。 

ハトを待機させていたトラックには換気扇のほか、いつでも水が飲めるように、水入れも用意されており、ハトが優れたコンディションをキープできるよう、細部にまで注意が行き届いた設計が施されていた。

トラックを駐車する場所にも工夫が凝らされていた。孫秘書長は、「ハトは飛んでいる途中に障害物に出くわすと、Uターンする。その習性を利用して、広場の上空でハトが旋回する状態を作り出すことができる。例えば、トラックで待機させているのが、北京東部の通州区から連れてきたハトの場合、そのトラックは広場の西側に駐車するように手配した。すると、ハトは放たれると東に向かって飛ぼうとするが、西から飛んできたハトと出くわすと、Uターンし、全てのハトが上空で旋回する状態になる」とした。

北京市石景山区の王啓来さんが飼っているハトは、天安門広場で空に放たれた約15分後には王さんのもとに戻ってきた。王さんはバルコニーに上って、鳥笛を吹き、ハトを出迎えたという。

その一方で、「迷子」になった伝書鳩を見かけたというネットユーザーもいる。コメント欄には、「ハトはちょっと休憩していただけかもしれないよ」というコメントも見られたが、実際に迷子になったハトも少なくないようで、なかには他の飼い主のハトに「連れられて」、別の場所に帰ってしまったハトもいたという。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年9月5日

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