親ガチャ(投胎)

2021-12-06 11:32:34

/福井ゆり子  翻訳/編集=銭海澎

 

私が小さい頃、ガチャガチャが子どもたちに大人気で、その機械で入手した「スーパーカー消しゴム」を友達に自慢したり、友達のものと交換したりして遊んでいた。ガチャガチャは正式名称を「カプセル・トイ」といい、機械にお金を入れ、ハンドルをガチャガチャと回すと、カプセルの中に入ったおもちゃがランダムにでてくるというものだ。何が出て来るか分からないため、お目当てのおもちゃが出てこないと、出てくるまでやり続けてしまうこともある。

我小的时候,扭蛋很受孩子们欢迎,我会向朋友炫耀从扭蛋机中获得的 “超跑橡皮擦”,或者和朋友交换东西玩。扭蛋的正式名称叫“胶囊玩具”,只要把钱投入机器中,咔嚓咔嚓转动手柄,胶囊里的玩具就会随机出现。因为不知道会出现什么,一旦发现不是心仪的玩具,就会一直玩到其出来为止。

 

現在、ガチャガチャがリバイバルブームとなっていて、ショッピンターなどに、ずらりとガチャガチャの機械が並んでいることもある。もっとも、今どきの子どもたちは、「ガチャ」というと、ソーシャルゲームの「ガチャ」を連想するようだ。どんなキャラクターや武器が当たるかは自分の運しだい。そこからの連想で、「親ガチャ」という言葉が生まれた。

如今,扭蛋正在掀起一股复兴热潮,比如购物中心里会出一排扭蛋机。不在的孩子一提到 “扭蛋”,就会想到网络游戏中的“扭蛋”。抽到什么人物或武器全凭自身运气。由此衍生出了“父母扭蛋(投胎)

 

ガチャで自分が欲しいものを選べないように、子どもはどんな親のもとに生まれてくるかを選べない。貧乏な親、口うるさい親など、親に不満をもつ子どもが、「親ガチャに外れた」と言い始め、そこから派生して「先生ガチャ」「上司ガチャ」のような言葉も生まれた。

就像无法通过扭蛋选择自己想要的西一,孩子也无法选择出生在什么的父母身。不满自己有一对“贫穷父母”或“叨父母”的孩子,开始抱怨“没有选中理想父母(投错了胎)”,由此还派生出 “老师扭蛋”“上司扭蛋”等词语

 

「親ガチャに外れた」と言う子どもに対し、「自分の努力不足を棚に上げ、すべての責任を親に押し付けようとしている」と非難する人もいるかもしれない。しかしこの言葉には、やはり現在の社会状況が反映されている。高度成長期には、どんな貧しい親のもとに生まれても、自分の努力次第ではお金持ちになることは夢ではなかった。しかし、低成長時代の今、自分の置かれた状況から抜け出すのは、容易なことではない。「生まれ」という要素が高い壁となって立ちはだかる社会では、その状況を打開しようとあがくよりも、素直に受け容れてしまったほうが楽だ。「親ガチャに外れた」は、不満を持ちつつもその状況を受け容れ、置かれた場所でなんとか生きていくしかないという、あきらめの言葉とも言える。

有人会指责那些说“投错了胎”的孩子,称是回避自己努力不足,想把所有任都推父母。”但话还是反映了当前的社会状况。在经济高速增期,无父母多么贫穷,只要靠自身努力,成富人不是梦想。然而,在低增长时代的今天,要脱自身境并非易事。在“出身”一因素难以逾越的现实社会里,与其扎着打开局面,不如坦率面对更松。“投错了胎”,也体现出一种自我放弃的心态,即然心怀,但也只能接受现实,在自己身处的环境中想法活下去

 

この態度は、中国で最近若者の間で流行している“躺平(寝そべる)という言葉を連想させる。「親ガチャに外れた」と不満をいう若者は、「寝そべり族」だと言うことができるかもしれない。社会背景の違いはあるものの、現在の若者の感覚は、日中共通のものがあるようだ。

,让人联想到最近在中国年人中流行的“躺平一词。那些抱怨自己“投错了胎”的年人,或许就可以称之“躺平族”。然社会背景不同,但当今人的这种感,似乎是日中之间共通的。

 

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