古着店のねこ

2021-09-07 16:59:41

 

写真=長舟真人  文=萩原晶子

 

 前回に続き、古着店のねこ。

 上海市内の古着店は、どれも古い住宅街の奥に位置する。ねことの相性が抜群なのだ。

 

19281932年に造られた住宅街「四明邨」の奥深くに位置

 オープン1年半の「宇宙無限有限公司古着商店(COSMOS VINTAGE)」は、競合も多く、一流ブランドのショップも多い南京西路エリアにて、ファッション関連の人気店ランキングの1位(大衆点評にて。8月現在)をキープ中。平日でも大雨の日でも(2021年の上海の夏は、大雨の日が多かった)、ひっきりなしに常連がやってくる人気店だ。

 

本気で買い物に来たくなる品揃え

 タイ、日本、韓国などで仕入れるという古着は、メンズもレディースもアメリカンテイスト。一歩お店に入れば、東京の街角にある古着店にトリップしたような気分を味わえる。一角には、最近の上海の古着店では必ず陳列されている1980年代の雑誌『Popeye』も。もちろん非売品だ。

 

昼寝中の小胖。ビンテージ家具と古いぬいぐるみに馴染む

 それらの貴重な雑誌や商品である服の上、ビンテージ家具の上で一日中のんびりくつろいでいるのが、この店の看板ねこ・小胖(雄、5歳)。ブリティッシュショートヘアやロシアンブルーなどが混じったミックスねこだ。

 

誰に触られても喉をゴロゴロ

 誰が来ても、どう触られても動じない、看板ねこのなかの看板ねこという感じ。毛の色合いもなんだかビンテージデニムのようで、遠目に見ると陳列されているオブジェの一つにも見えてくる。首輪は古い布を使った店主の手作りだそう。近所を通りがかったときは、挨拶に行きたくなってしまうねこだ。

 

首輪は手作り

 

宇宙無限有限公司古着商店(COSMOS VINTAGE

上海市延安中路91336

 

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