董偉　著

同書は1949年の元日から10月1日の中華人民共和国成立までの期間について、新中国の成立準備をテーマとして書かれたものである。1月に北平（後の北京）を巡って行われた戦略的な決戦から、解放軍が南下して全中国を解放したことまで、華北人民政府が政権づくりを探ったことから、ソ連に代表団を派遣して政権づくりを考察したことまで、1928年に農村を革命の中心としたことから、政治・経済の中心都市を解放し重点を都市に移したことまで、新政治協商会議準備会の開幕から、中国人民政治協商会議第1回全体会議が開かれ、新中国の国名や国歌、国章、首都などが定められ、最初の指導者陣が選出されたことまでーー同書は大量の一次資料を使い、多くの珍しく興味深い歴史の細部を描き出し、中華人民共和国がどのように一歩ずつ誕生してきたのかを紹介している。

（東方出版社　2019年6月　69.8元）