『史記研究集成 十二本紀』

2021-01-18 16:05:56

 

趙光勇ほか 編さん(全12巻)

前漢の歴史家・司馬遷(紀元前145~前86年)が編さんした『史記』は中国の政治や歴史、文化に大きな影響を与え、その誕生から今に至るまで、多くの学者が『史記』の解釈と研究を行ってきた。1994年から編さんが始められた同書は、2000年来の中国と外国の学者の『史記』に関する代表的な研究成果をまとめたもので、『史記』研究史における4度目の集大成とも言える。今まで『史記』の研究においては3度の集大成が行われている。1回目は、南朝の宋(420~479年)の裴駰による『史記集解』、唐(618~907年)の司馬貞による『史記索隠』と張守節による『史記正義』を合わせた北宋時代の「史記三家注」である。2回目は清の乾隆・嘉慶年間の梁玉縄(1745~1819年)による『史記志疑』が代表的なものだ。3回目は1934年に出版された日本の学者・瀧川資言の『史記会注考証』と1957年に出版された日本の学者・水沢利忠の『史記会注考証校補』であるとされている。

(西北大学出版社 2020年3月 1680元) 

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