同書は２０２１年に再版された『周恩来伝略』の日本語版。原著は、周恩来と接触・交際のあった数百人へのインタビューと、膨大な歴史的文献・資料に基づいて書かれたもので、中国国内で何度も再版された。周恩来の人生における１０３のエピソードが年代順に独立した文章で描かれており、政治、軍事、外交、統一戦線、そして夫婦、同志の愛情などさまざまな内容が含まれている。日本語版では人名索引があり、読者は関心のある人物のエピソードから読み始めることが可能だ。 

駐日本中国大使の呉江浩氏は同書に寄せた推薦文で、「周総理は中日両国の有識者を団結させて率い、幾重もの困難を克服して中日国交正常化を実現させ、両国関係の新しいページを開いた。日本の読者は本書を通じて、周恩来総理の人生の軌跡と精神世界を深く理解し、その中から啓発を受け、力を汲み取ることができるものと信じる」と示した。