故宮博物院(二)

2020-09-07 16:04:38

 

 紫禁城創建600周年ならびに故宮博物院成立95周年を記念するために、中国郵政は7月11日に「故宮博物院(二)」記念切手4枚1セットと小型シート1枚を同時発売した。絵柄はそれぞれ春の「金水橋」、夏の「中和殿」、秋の「乾清宮」と冬の「千秋亭」で、小型シートは「故宮博物院全体の見取り図」だ。

 「金水橋」には、故宮の太和門広場を流れる金水河に5本架かる白い大理石の橋「内の金水橋」が描かれている(「外の金水橋」は天安門前にある)。湾曲して流れる金水河のほとりに立って、金水橋と故宮の入口・午門を一緒にカメラに収めると、最も故宮らしい写真になる。「中和殿」は太和殿、保和殿と共に「外朝」三大宮殿の一つで、皇帝が太和殿に赴いて行事を行う前に休息を取ったり、執事の官吏の朝拝を受けたりする場所だ。また、皇帝自らが祭祀を行う際、例えば天地や祖先を祭る前日にはここで祭文に目を通し、親耕儀式の前にはここで農具と種子を検査する。「乾清宮」は交泰殿、坤寧宮と共に「内廷」三大宮殿の一つで、清の雍正帝(在位1722~35年)以前は、明代と清代の皇帝の寝宮だった。雍正帝が即位し、寝宮を養心殿に移してからここは皇帝の執務室となり、内廷式典を行い、臣下や外国使節と会見する場所となった。正殿に掛けられている「正大光明」の扁額が特に有名だ。雍正帝の時代から、皇太子の名前を記した勅書を箱に納めて「正大光明」の扁額の後ろに置き、皇帝崩御後に箱を開けて皇太子の名前を天下に告げる「太子密建の法」が実施された。「千秋亭」は皇室庭園である御花園内の西側にあり、同じく御花園内の東側にある「万春亭」と共に故宮で最も美しいあずまやと呼ばれている。小型シート「故宮博物院全体の見取り図」は故宮の広大な建築配置を完全に再現している。(中国郵政2020年7月11日発売 
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